はりと灸について

「はり」について

•鍼(はり)の安全性

優氣治療院では、完全滅菌ディスポーザブル(使い捨て)鍼を使用しています。鍼による感染はありませんのでご安心ください。

•鍼(はり)の太さと痛みの関係

鍼灸施術で使用される「鍼」のイメージは、医療現場で使用される「注射」のイメージによって多くの人に誤解されているように感じます。「はり」は、細ければ細いほど痛みは少ないとされています。 鍼灸施術用の「鍼」は、「注射針」のような液体を注入するための「管」としての機能が不要なため、一般的に医療で使われる「注射針」の外径よりもはるかに細くつくられています。

採血などで使われる注射針の外径は0.7〜0.9ミリ、当院で多く使われる鍼は、直径0.12〜0.14ミリ位と非常に細い鍼です。人間の毛髪よりやや太い程度で刺入時の痛みはほとんどありません。また、すべて、使い捨ての日本製の鍼を使用しています。衛生面を考慮して、シャーレもすべて使い捨てを使っています。

「灸」について

•灸の原料

蓬(よもぎ)です。蓬(よもぎ)の葉を乾燥させて作ります。
葉の裏側に付いている白い毛(絨毛・じゅうもう)だけを集めて乾燥させたものが「艾(もぐさ)」です。絨毛は蓬の葉の2%程度です。

•もぐさの種類

粗もぐさ(色が茶色っぽい/下写真・左)
よもぎが少し成長して絨毛も伸びた時期に採取してつくりました。隔物灸(生姜灸やニンニク灸)灸頭鍼などに使用します。比較的熱量が高いのが特徴です。
上質もぐさ(色が淡い黄色/下写真・右)
よもぎがまだ新芽の時に採取してつくりました。透熱灸に使用します。柔らかく熱量が低く安定してムラがありません。

•灸の種類

1.直接灸

透熱灸(とうねつきゅう)
一般的なお灸です。とても小さくひねった艾(もぐさ)を直接、ツボに載せて火を付けます。艾(もぐさ)の大きさは米粒の半分くらいの大きさがよく使われる標準的な大きさです。燃え尽きる瞬間にチクッと熱さを感じます。感じ方には個人差があります。 お灸の回数は症状に応じて行います。
知熱灸
少し大きめにひねった艾(もぐさ)をツボの上に載せて火を付けます。
熱く感じたら艾を取ります。患者の熱さを感じる熱の加減に応じて施灸することができます。

半米粒艾(はんべいりゅうもぐさ)と生米の比較

2.隔物灸

棒灸
艾(もぐさ)を棒状に固めたものです。火をつけて専用のホルダーに差し込み、ツボの上に載せ温熱刺激を与えます。温かさの加減ができます。ホルダーを使えばご家庭でのセルフケアも行えます。

「棒灸の使い方」

  • 外側に巻いてある紙を取り、ライターで火を付けます。
  • 手かざしで行う場合はツボから約3センチ程度棒灸の先端を離して(気持のよいと感じる距離)温めます。
  • 灰がたまったら灰皿に落として施灸します。
  • 消火は消壺に差し込めば消えます。またはアルミホイルなどで包んで空気を遮断すれば消えます。

その他に、灸頭鍼・間接灸(生姜灸やニンニク灸)などいろいろな種類があります。

•灸の成分

「チオネール」といった揮発性の精油が含まれています。この香がお灸の独特な香りです。その他に、カリウムやクロームテルペンなどが含まれています。